「とりあえず・・・お名前聞いてもよろしいですか土方さん」

「あ、ああ。俺は土方十四・・アレ?」

「・・・アレ?」

今この人「土方十四」まで名乗ったよね?
あと一歩「郎」が入れば副長さんだよね?

「・・・」

「・・・」

「さっき何て言ったんだ?」

うん、ズバリ聞かれた★
ズバリ「土方さん」って呼んだのスルーしてくれなかった★

「・・・アレ?」

一つボケてみた。

「いや、その前だな」

冷静にツッコまれた。
仕方ない。


「とりあえず・・・お名前聞いてもよろしいですか多串君」


まだボケるぜ!!





 「 チェンジで 」 05 





名乗る前に自分の名を呼ばれた気がした。
そんなことありえるか?

「・・・」

「・・・」

少し考えてみて、やはり気になったので聞いてみた。

「さっき何て言ったんだ?」

女は瞬きを一つしてから、小首を傾げて言った。

「・・・アレ?」

違っ!
なんだこの女、素でやってるのか・・?
悪意が見えないだけに対応し辛いぜ・・・。

「いや、その前だな」

今度はしっかり答えてくれよオイ。
女はまた一つ瞬きをして、


「とりあえず・・・お名前聞いてもよろしいですか多串君」


やはり俺の名を・・・って

「違ェェェェェ!!」

それ俺の名じゃねえから!
こっちの世界でも「多串」ってだから誰だよ多串ぃぃぃ!
万事屋の呪いかよオイィィィ!!