晴天の空の下、鈍く重い音が響いた。
大地に転がった五人のオッサン。
は、全くもってどうでもいい!(むしろ死んでてください!)
神楽は?!
オタクだからそれなりに多方面からネタ引っ張るけど
分からなかったらそこだけスルーしちゃってね。
続 ・ 神 楽 之巻
多少血の付着してしまった番傘をそのまま持って背後を振り返れば、倒れたままの神楽の側に少年がいた。
黒髪、メガネ。
ぱっつぁあん!(いたの?!)
「神楽ちゃん!しっかりして!」
ぐったりした神楽の体を揺さぶる新八も、あのオッサンたちにヤられたようで体中に痣や擦り傷を作っていた。
その痛ましい姿に思わず顔が歪む。
ちらり、もう一度だけ背後に倒れたオッサン一人一人の顔を確認。
「顔、覚えたぞ・・・」
覚悟しとけよこのヤロウ・・。
小さなその声は、誰にも聞かれることはなかった。
「その子、大丈夫?」
夜兎の神楽がここまで酷いことになるなんて信じられない。
だけど動かない少女の体は本当に心配で、彼らの側に歩み寄った。
「っあ、えと、熱が・・!」
「熱?」
近寄って初めて見る神楽には、やはり夜兎だからなのか新八ほど目立った傷もない。
ただ白いはずの頬が赤く染まり、汗が滲み、呼吸が荒い。
「・・・あ!」
咄嗟に持ったままだった番傘を広げる。
神楽に影が重なるように差したところで、新八も「ああ!」と声を上げた。
「まずい、日射病だ!」
「え!か、かかか神楽ちゃん!」
「持って!」
「は、ハイ!」
半泣きで慌て始めた新八に番傘を押し付け、腰に刺さっていた扇子を取り出す。
持ってきてて良かった!
「扇いで!」
「は、ハイ!」
重い神楽の番傘を片腕で抱え込むように持ち、手渡された扇子で神楽に風を送る新八。
言われた仕事はしっかりやる!偉い!
「よっ」
掛け声とともに神楽の体を持ち上げて、その下へ脱いだ着流しを敷く。
慎重に着流しの上へ体を横たえさせてから、神楽の小さな体の下からはみ出した着流しの生地を引き裂いた。
「待ってて!」
「は、ハイ!」
「どけェェェ!!」
裂いた黒布だけを手に走り野次馬を脅して道を開けさせた。
直ぐ目の前にあるファミレスに飛び込む。
「あっしたァー!!」
運動部並みの声で礼を言いながらそのファミレスを出て、二人の側へ。
もう一度裂いて二枚にした、冷水で濡らした黒布。
その二枚の布でそれぞれ包んだ、貰ってきたセルフの氷。
氷嚢代わりのそれを神楽の両脇に一つづつ挟ませた。
「ハンカチ持ってれば良かった・・」
女のクセにハンカチも持っていなかった私。
本当は額にも冷えた布でも載せたいが、仕方なく氷を掴んで冷たくなった自身の右手を使うことにした。
汗で額に張り付いた赤い前髪をかき上げてやり、熱い額に手を乗せる。
「ちょっとごめんね・・」
「え、あ」
一応断りを入れてから、空いた左手で神楽のチャイナ服のボタンを外す。
胸元にある三つのころんとしたボタンを外し、苦しくない程度に胸元を広げた。
「神楽ちゃん・・・」
新八が心配そうに呟く。
「大丈夫だよ」
神楽だもん、大丈夫!とは心の中で言って、氷嚢から一つだけ取っておいた氷を彼女の口に持っていった。
唇に氷が触れて、温度に表面が溶けて、瞬間――パクリ!
神楽の口が開き自ら氷を受け入れて、ガリゴリと噛み砕き始めた。
「か、神楽ちゃん・・」
呆れたようで安心したように肩を落とす新八を見て、私は思わず笑みが漏れた。
それを見て、ついさっきまでは泣きそうだった新八もようやく笑う。
「あの、ありがとうございました。僕・・」
新八がそこまで言ったところで、声が響いた。
「真選組だァアア!」
「げ!」
まずい!屋敷抜け出してんのに警察はまずい!
真選組はもっとまずい!
なぜならマヨラーは銀ちゃんとセットで見ると決めてるんだァアアア!
「ごめん!ドロン!」
「え?!ちょ、ちょっと・・!」
ドロンとお馴染みの忍びのポーズを決めて、私はその場から素早く逃げ去る。
困惑する新八を残して私が姿を消して直ぐ、その場にはやはりマヨとS王子が来た、らしい
(不知火による調査データより)。
その後にあの場でどんな会話がされて、どう事が運んだかは知らないけれど。
あ!オッサン全員生きてたって!(不知火による調査データより)
残念だけど、生きてた方が復讐のし甲斐もあるもんね★(←執念深いドS)