憑いた!





あああ、死んだ。

それはもう唐突に盛大に、まさかと思っていた出来事。



わわ
こんなとこで死亡フラグ?

迫り来る大型トラック。
風が全身を突き刺して、視界は真っ黒。

あー・・・。

あーあ。

死んじゃった。

痛みもない。
肉体に関する感覚すらない。
なにもない。
なにもない。

なーんにも、消えた。

肉体が死んで、抜け出た魂は何処に逝くのかな?
ありきたりに、天国?
でもどう自分の短かった人生を振り返ったって、悪い子だったから地獄かも。

あああ、どうしよう。
どうなるんだろう。

私の大事な本やゲーム、パソコン!

親に見られたら・・・死ねる!!!
それだけはっ、それだけはどうかご勘弁を神様ぁああああ!!

「うるっせええええ!」

怒鳴るような一喝に、パチリ、暗闇が消えた。

「死んじまったことに関してはどうでもいいのかよ!そこ重要じゃね?!」

・・・あれれ?

「“あれれ?”じゃなくって・・・あれれ?誰と話してんの、俺。あれれ?」

キョロキョロ、周囲を見渡す白い後頭部。
四方に撥ねた毛先が、ふわふわふわふわ。
かっわうぃー!!
猫にゃんみたぁあああああい!

「キモッ!!!やめて!俺をそんな目で見ないでッ!」

頭上へと振り向いたその赤い瞳と、ばっちり目があった。

「あ」

あ。