憑いたたた!





え、な、何・・?
糸みたいな?
糸みたいな?
糸、にしか見えないけど・・。

触れて見る。

特にこれといった感触はない。
ただ何かに触れている、というだけ。
それすら僅かに感じる程度。

疑問符、疑問符、疑問符。

何、コレ??

引っ張ってみても伸びるわけじゃないし。
固くも柔かくもないし。
お兄さんの背中と繋がった、私の足先であるはずの糸。

・・・あ、アレか。

私は幽霊というヤツ。
このお兄さんは生きている人間で・・・透けてないし。
幽霊と人間。
繋がっている。

つまり、私はこのお兄さんに、憑いて

「いやぁああああ!」

あ、起きた。

「お、起きっ、起き、起きるわぁあああ!おま、つ、つつつ」

憑いた?

「やめてぇええええ!!」

勢いよく私から遠ざかり壁に背をぶつけるお兄さん。
赤い目はやっぱり涙目。
青褪めて震えてる。

んん?
あれあれ?

お兄さんの頭上、私と同じ目線に大きな額縁。

“糖分”

「悪霊退散悪霊退散南無阿弥陀仏なむあみ・・」

必死な形相で念仏を唱えるお兄さん。
悪いけど、無駄。
全然効かないみたいです。

「まじでか」

ガーン、効果音を背負って、赤い瞳に白髪。
白髪というか・・・キラキラキラキラ、銀の髪。
・・・銀さん?

「・・・はい?」

少し上擦った声。
でも、よくよくさっきまでのツッコミを思い返せば、杉田氏?
え、銀さん?