憑いたたたたたたた!





討論はなかなか終わってくれない。
何をそんなに熱くなっているのだろう。
何が彼らをここまで駆り立てているのだろう。

「天使じゃね?!」

「おばけでしょ!」

「妖精さんでしょ!!?」

いや、だから、何でもいいってば。

もう日だって傾き始めた。
外からカーカー、カラスの鳴く声。
窓から差し込む茜の光。
風がそよぐ。
ふわり揺れて、チリン・・、小さく鳴った小さな風鈴。
透き通る青さがキレイなビードロ。
銀さんの背から離れて風鈴をつつく。

チリン・・

謙虚で健気で、儚い音。
カワイイな、ちっちゃくて、でも、響いてる。
響いてる。
世界に響いてる。
生きている音が響いてる。

「「「・・・・・」」」

「・・・風鈴か・・」

「・・ふう?」

「いや、・・・りん」

「「「鈴(リン)!!!」」」

突然三人に揃って指差されて、首を傾げてしまった私は悪くない。
え、何が?
まさにキョトン。

「よし、決定。お前は鈴だ」

「鈴姉ちゃんヨロシク!」

「あの、鈴さん、とりあえず布巻くくらいは出来ませんか?」

ぱちぱち、数度瞬いて、脳内リピート。
鈴、リンだって、鈴。

鈴姉ちゃん。

鈴さん。

鈴。

リン、リン。
それが私の名前?

「とりあえず今は、な」

ふわりと優しい笑み。
あったかい眼差し。
名前が出来た。
ただ、それだけで。

私はまだ、この世に生きているような気がした。