第一期  望みはない




全てをまるっと説明した。

世界が違う。
ジンのことを知っている。
息子のことを知っている。
大まかな未来を知っている。
・・・さすがに未来の内容までは、言わない(べ、別に面倒ってわけじゃっ)

一時間か二時間か、どちらにしろ長いこと、説明の仕方や話し方に戸惑いつつもなんとか終了。

ジンは黙って話を聞いてくれた。
はじめは恐々だった態度も、だんだんと真剣みを帯びたしっかりした顔つきになっていた。
そんな顔を見ながら、ああやっぱりジンだ、なんて思った。
やっぱり彼は、信用出来る人間なんだと安心できた。

「・・・分かった?」

話し終えて、一息吐いてからの確認。
バカそうだけど頭も良いだろうから、こんな確認必要ないと思うけど。

「ああ、分かった」

うん、やっぱり。
バカだけど、頭良いんだなー(バカだけど)
ジンは自分自身で納得するかのように「うん、うん」と何度も頷いた。
腕を組んで、少し難しい顔をして、ちゃんとオレに目を合わせる。

「帰りたいか?」

自分の世界に?

その問いかけは、考えないようにしていた真実を穿り出す一言だった。
帰るって、どうやってさ。
どうやって来たのかも分からないのに?
何が原因で何の理由があるのかも分からないのに?
帰りたい、だなんて、望んでも無駄なこと(分かってる)
それなら。
望むよりも、先にするべき事がある。

「帰る方法が分かってから、考える」

そっちが何よりも、先。