第一期  ありがとう




生地はごわごわ。
サイズはもちろん、デカイ。
両手に持ってじっと、穴が開くくらいにじっと見る。

「汚くて悪いが・・」

居心地悪そうな顔のジン(「さん」付けなんてもうしない)
オレが持っている物
――道着のようなズボン、の持ち主。
彼が言うように、確かに汚い。
土の汚れが洗ったんだろうにあまり落ちてない。
でも、きっと彼が持っている物の中でもコレが一番キレイなんだろう。

「ううん、ありがとう」

素直に礼を言う。
パンツ一丁のままじゃ・・と、ジンが風のような速さで持ってきてくれた物だ。
ちょっと嬉しくて眺めてしまっただけ。
裸足でこの山の中を歩き回ったんだから、今更汚れなんて気にならないし。
ようやく下半身が布に包まれた。
なんか一安心。
ズボンはかなり大きくて、胴回りも長さも余る余る。
何段も折り込んで、帯みたいに布を腰にギュッと巻きつけることでやっと落ちついた。

「よし、いいな」

ニカっと笑うジンの笑顔は、やっぱりジン=フリークスだ(ゴンとそっくり!)
靴も、

「代えがねえんだ。これで悪いけど・・」

なんて言って、ジンが履いてたサンダルみたいな靴を貸してくれた(裸足卒業!)
これもやっぱり大きくて、でもサンダルだからなんとか履ける。
いい奴だなージンー!(好感度up)

「ありがと!」

礼の言葉が素直に口を出てくる。
会えたのがジンで良かった、とは、言ってやらないけど!(まだ心の声!)