第一期  組み手




拳がぶつかる。
骨が軋む。
蹴り、蹴り、地に手をついて、蹴り上げる。
当った。
ハズレ。
ハズレ。
ハズレハズレハズレ、ようやく掠る!

「だぁああ避けるなあ!」

「えええ?!」

当らないイラつきに思わず怒鳴る。
ジンが反応を返してきた隙をついた、つもりが・・

「ぎゃふっ」

逆に地へと叩きつけられた。

「お。悪い悪い、大丈夫か?」

大丈夫じゃねえよ。
女相手にテメーよくもコノヤロー・・。

「嫁にいけなくなったらどうしてくれる!!」

「っ!?」

冗談半分で怒鳴りつけたその言葉に、ジンは思いのほか大きく反応した。
驚愕、という表情を思いっきり貼り付けて。

「ぁ、あ、そうか・・そうか、悪い・・・」

「・・・・・」

え、なんなのその態度。
驚愕って何だ。
「そうか」って何だ。
お前、まさか・・・!

そういや女だった・・

「あっは」

ようやくまともな拳が一発、ジンの腹に入った。