第一期  どうして




胸騒ぎが、していた。

普段通りにいなくなったグレイ。
捜索へと外へ行くユーキが、なぜか、不安だった。
いつもと何も変わらないのに。

胸騒ぎが、した。

ざわり。
込み上げる得体の知れない不快感、不安。
気が付いたら二人、揃って外にいた。

「じぃはあっち見てきてよ。オレこっち」

「ん、あぁ・・」

「なんかコレ、かくれんぼとか鬼ごっこしてるみたい」

グレイを探すのが楽しいのか、ユーキは無邪気に笑って背を向けた。

離れる。

咄嗟に引き止めようと伸ばしていた手を、理性で止めた。
何してんだ、俺。
グレイ探しに行くだけだぞ?
もう慣れた街だ。
ユーキだって十分強くなった。
自分自身に言い聞かせる。
それでも、

「・・ぁあ、くそっ」

不快感が増す。
ざわり、押されるように振り返りユーキが消えた道を辿る。
日が暮れてきた。
安全とは言い切れない時間になってくる。
どこだ。
どこを探してる。
どこに行った。
ユーキ。
グレイ。
どこに・・・・・血の臭い。

「っ!?」

死臭がする。
僅かに悲鳴。
体が自然と走り出す。
なんだ、なにを慌ててる。
大丈夫だろ、大丈夫。
だってユーキだぜ?
あいつは強い。
年の割りには冷静だし、頭だっていい。
しっかり前見てて、力だってあって、何も、何も。
何も心配することなん、て・・・

「ユーキ・・・お、前・・なにしてんだ!?」

「ああ、じぃ」

ニコリ、無邪気に笑っていたついさっきと何ら変わらない、そのままのユーキ。

どうして。

どうして、どうして。
伸ばした手を止めてしまったんだ。