第一期  一問答




恐ろしくも読心術を持った師匠と共に、はじめての列車移動。
ベルが持つ家の一つがここパドキアの郊外にあるらしい。
さすが、根無し草のジンとは違って人間らしくて安心した。
列車移動の半日、一等席で二人きり。
早速ベルは突っ込んでくれた。

「人を殺したそうだな」

・・・ジンの奴、いろいろと話してくれやがったらしい。
事実だからいいけれど。

「うん、復讐みたいな感じで・・」

それが何?

「罪悪感も何もない、そう聞いた」

「うん、まあ」

ないけど。

「では一つ、問う」

赤い目を真っ直ぐに向けられた。
嘘偽り誤魔化しなんて効かないだろう目線。
読心術が本当なら、ベルを前にしたら全部、全部暴かれるだろう。
それなら。全部こっちから曝け出すだけだ。

「何?」

何でも来い!
スリーサイズ以外ならお答えしまっせ!(絶対違う)
それには緩やかに否定を示して首を横に振ってくれたベル。

読心術、マジだな・・・。

ガタゴト、一等席は防音もされているのか、遠く聞こえる列車の走る音。
静かな空間で、ベルは静かに声を発した。

「“殺し”とは、何だ」

「・・・ん?」

「ユーキ=ホムラ、お前にとっての“殺し”とは・・何だ」

問われて、ゾクリ・・・真っ赤な血と、鉄臭さを思い出した。