第二期 奇人変人いらっしゃい
相手がエリート暗殺者だなんて関係ない。
死の恐怖やらなんてのは頭の隅。
「てっめぇ何考えてんだ・・!!」
『やー、ごめんごめん』
電話先の問題原因は至極軽い口調で謝ってくれた。
こっちはいろんな駆け引きで胃がキリキリキリキリ・・してるってのに!
なにその軽さ!!
『まさかヒソカがそんなに行動的だったとはね、知らなかった』
「嘘吐けこのヤロウ!!!」
お前のそれは何だ、天然?
それともボケだったりしちゃうの?
もう、もう、
「まぁまぁ、ちょっと落ち着こうよ☆」
「てめぇは落ち着き過ぎなんだよッ!ここオレんチ!」
まじこいつら信じらんねーっ!!
振り払っても振り払ってもひょっこり後ろにいるし!
こっちがキレても飄々とお構いなしだし!
仕舞いにはバンジーガム使ってくるし!
家まで来てんじゃねーよ!
家主のオレより寛いでんじゃねーよ!
コーヒー勝手に飲んでんじゃねーよ!
図々しいにも程があるだろ!
帰れよ!
もう、帰れ!
帰ってよこの馬鹿!!(涙目)
「ちょっと、もう、引き取りに来い。今直ぐに!!」
『えー』
「えー」
「ハモってんじゃねーよッ!!」
チクショウこいつら可愛いな!
そんなオレも末期だね!!
『まぁ、今近いし、いいけど』
そう話すイルミの後ろで悲鳴が響いた。
おまっ、何処にいんだよ。
何してんだよ。
普通に電話してんなよ。
「・・どんぐらいで来れる?」
『んー・・・四時間くらい。まだ仕事終わってないし』
ぎゃー!
断末魔が響く。
銃の連射音も絶え間ない。
そんなBGMを背負った悪魔に
「四時間も?!」
なんて文句は喉から出てくる寸前で押し止めた。
なんか、仕事の邪魔しちゃってごめんなさい。
偉い口叩いちゃってごめんなさい。
「・・・仕事、頑張ってください」
『まぁ、頑張るほどじゃないけど、頑張るよ』
「・・・・・」
コ イ ツ ! !
せっかく鎮火した怒りがまた込み上げてきたまま通話を終了。
ミシッ、と軽く嫌な音が電話から出る。
睨むようにソファへ目をやれば、ニコリ笑う奇術師。
さっきまで化けていたジャックの姿そのもので、やっぱり格好いい。
この変態には勿体無い容姿だ。
なんて神様は不公平なんだろう・・・。
「そんなに見つめないでよ、ドキドキしちゃうじゃないか◆」
「・・・・・」
勝手にやってろ。