skylineでをして   



■その4
 【
黒崎一護の場合】





赤いパイナップルの登場で静まり返ったクラス内。
黒板前に佇んでいた水浅葱にリーゼントの担任は、その手に持つ厚みのない出席簿をおもむろに振り上げた。

「てめぇこの赤パイン入学式サボりやがっただろ!」

「ぐあッ!」

スパァンッなんて強烈に響く音、久しぶりに聞いた・・・じゃなくて。
目に優しくない髪色の男二人はそのまま教卓前で二、三言葉を交わし
(「てめぇコノヤロ!」「すいませんすいませんっ」)
赤髪は疲れたようにその大きな体を縮ませて空席に座った。

(担任に続いてまた変な奴が増えたな・・・)

一護だけでなく、クラス内の誰もがそう思っていた時。
ただ一人知人であるルキアの目はキランと鋭く光っていたが、生憎と一護は彼女の後ろの席だったために見ることはなかった。

自己主張の強い燃えるような赤い髪。
後ろから見ると頭の高い位置で括られている。
結構長そうだ。
180センチは越えてそうな高い背。
それにガタイもいい。
目立つ。
とにかく目立つ。
俺なんか非じゃねえってくらい注目を浴びていた。
だがその本人は人の目に慣れているのか鈍感なのか、あまり気にする様子もなく鞄の中から教科書類を出している。
コイツ何なんだ・・・すげぇ。

SHRの後はそのまま一限の数学の授業が始まり
(何とあの水浅葱色の担任が数学教師だった!マジかよ・・)
一限の休み時間開始と同時に前の席のルキアが勢い良く席を立った。
背中を見ただけでも解るその鬼気迫る勢いにトイレかと思ったが、彼女の足は一つの席の前で静かに歩みを止める。
そこは例の赤髪の男の席で、ルキアはにこりと笑み何かを話した。
一護の席からそこまでの距離はそうないが、休み時間特有の喧騒で声は聞こえない。
赤髪の男はルキアが口を開けるたびにビクリと体を震わせ、何度か必死そうに頭を上下に振る。
その様子に満足した顔で席に戻ってきたルキアを見ていたら、気付いた彼女はそれはもう楽しげに言った。

「一護、一人紹介したいアホがおる。昼を一緒にしても構わぬか?」

「え、ぁあ、いいけど・・(アホ?)」

「うむ、すまぬな。まあ楽しみにしておれ!」

腰に両手をあてて一人頷く彼女の肩越しに、赤い頭を抱えて沈む
が見えた。









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