【拍手お礼。だったもの】
テーマ:恋しちゃったんだ
心臓のあたりが熱くなる。
これ何?
ヤバイ病気?
胸を押さえて首を捻り、傍らの同僚に問う。
やれやれ、なんて呆れた声を返された。
「君、恋でもしてるんじゃない?」
笑いを含んだ声だった。
きっと俺はからかわれた。
だけど、
「ああ、そうかも」
妙に納得できた。
「ああ、そっかー・・・恋ね、恋!」
新鮮に感じる言葉。
しきりに一人頷いてれば、言葉の発端であるはずの同僚は渋い顔。
「君、それ・・・本気?冗談?」
心なしかじりじり後ずさっていく同僚の姿に首を傾げ、
「恋?うん、しちゃってるみたい」
にんまり。
なんだか嬉しい。
なんだか楽しい。
殺しをするときの感覚に似ている、獲物を狩る心理。
「ああーどうしよう!すっげドキドキする!」
にしししし!
笑って笑って、
「なぁ、なぁ!これって恋なんだってさ!」
目の前で書類片手に固まった彼に言う。
「俺、お前に恋しちゃってるみたい!」
がちゃがちゃ、無言で周囲の男たちに武器を向けられた。
室内の重たい空気に、あれ?
部屋の片隅まで非難した同僚は、
「あーあ、バカだね」
傍観を決め込んだ。
と同時に、短気の塊である我らが上司から炎が上がる。
その恋、前途多難。
敵多し。
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