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ちょいエロなリボツナで10の御題――


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のどかな昼下がりの午後。
空は雲一つ見当たらないほどの晴天で、広大な庭に茂る草木は青々と爽やかだ。

そんな中、ボンゴレファミリーボスの執務室は、それはもう鬱々としていた。
その部屋にだけ突然梅雨がやってきたかのように、暗く沈んだ雰囲気に包まれている。
あの山本が常に絶やさない爽やかな笑顔を崩してしまったほど、執務室内には陰気が満ちていた。

「お、おい・・・・ツナ?」

陰気の発信源はボスであるツナだった。
執務室にある自分の定位置にじっと座り込んだまま、視線は何処か遠くを見つめている。
それでも仕事だけはしっかりと済ませたようで、机上にはサイン済みの書類がいくつか束ねてあった。

「・・・・ツナ〜?」

山本はツナの反応がないのを見、再度声をかけた。
今度は少し声を大きめにして、ボー・・・っと座り込むツナの目の前で。
片手を振るオプションも忘れずにだ。

「・・・・・」

「・・・・・あり?」

それでもツナに反応はなかった。
まるで目を開けたまま器用に寝ているようにも見える。

山本はしばし考え込んだ末、このまま放っておく結論に達した。
身体を揺さぶるなりして気を向かせればいいのだが、下手にこの状態のツナに触れるととんでもない目に遭う。
突然触れられた条件反射で死ぬ気の拳が一発や二発は確実だ。
現に昨日、やはりこの状態だったツナを正気に戻そうと肩に手を触れただけの獄寺が、この部屋で一発KOされた。
獄寺の二の舞はごめんだと、山本は賢明な判断をしそのまま部屋を後にする。

足音を消し去るほど高い絨毯の上を歩いていくと、目の端に黒い影が横切った。

「ん」

立ち止まり振り向いてみれば、そこにはやはりあの子供がいた。

「よっ!ツナなら執務室だぜ」

片手を上げて挨拶すると、子供は今も変わらぬニヒルな笑みを浮かべた。


「ちゃおっす」

音のない室内に突然響いた高めの声。
ツナはビクリと大きく身体を揺らした。

「へ、あ、え、ええ?」

慌てるその様子があまりにもボンゴレファミリーのボスらしくなく、リボーンは呆れたように笑う。
ツナはようやく正気を取り戻したように目の焦点をリボーンに合わせた。

「り、リボ「ちゃおっす」

「・・・ち、ちゃおっす」

これが二人の久しぶりの会話だった。
たった一ヶ月。
されど一ヶ月。
今の今まで、リボーンは長期の仕事のため遠くへと行っていた。
長期といっても期間はたったの一ヶ月間。
だが少なくともツナにとってはされど一ヶ月間。長かった。
昨日今日の放心状態の原因はまさにリボーンの長期不在にあったと言っても過言ではない。

期間は一ヶ月。
ツナは毎日就寝前にはカレンダーを睨み日にちを数えた。
まだ三日。まだ一週間。
あと一週間。あと三日。
今日で一ヶ月間まであと、三日だった。

「まだ、27・・・」

あと三日、ツナは待つはずだ。
でも当のリボーンは確かに目の前にいる。

「あんな仕事、一ヶ月もかからねぇ」

鼻で笑ったリボーンはそのままゆっくりとツナに歩み寄る。
大きな執務用の机を挟んだまま向かい合い、静かにその黒の帽子を机上に置かれた書類を被せるように乗せた。

「ツナ」

その声に呼ばれると、ツナは自然と顔を寄せる。
リボーンは綺麗な手でツナの顎をとり、そのまま唇を重ねた。

ちゅっ

小さく一度だけ口付けたあと、リボーンは囁いた。

「覚悟しろ。27日分だ・・・」

ニヤリと細く笑んだあとのキスは長く深く、とても熱かった。