恋をすると人は変わる。
恋歌うは語り部なりて。
マミーがよく言っていたその言葉を、最近になって思い出した。まさに銀ちゃんが、その通りだったから。
「神楽、散歩行くか」
にこり笑う銀ちゃんは花が似合うくらいにキレイで可愛くて、とっても優しい空気を持っている。今までもキレイで可愛くて優しかったけど、最近の銀ちゃんはパワーアップした。改造でもされちゃったみたいにハートや花を散らしてて、いつでも幸せそうな顔をしている。
私はそれが、とても嬉しい。
「銀ちゃんの散歩はマヨラー探しヨ〜」
「う。だ、駄目・・?」
ちょっと意地悪してみたら途端に弱った顔。だけどやっぱり幸せそうで、自然と神楽の顔も緩んでいく。
「ダメじゃないネ!今日も絶対に探し出すヨ!」
「おお!神楽ったら頼もしい〜!」
にこにこ笑って手を繋いで、二人で新八に「いってきます」を言って外に飛び出した。今日はどこにいるだろう。何をしているだろう。誰と一緒だろう。色んなことを考えながら踏み出す一歩は、とても軽やかだ。
「いないねー」
「いないヨー」
かぶき町をグルリと一周してみたけれど、黒いその姿は見当たらない。今日は屯所だろうかと二人で首を傾げて、帰路についた。行きとは違って重くなる足を意識しながら、神楽はそれでも繋いだ手を離さないよう同じペースで足を踏み出す。
「明日は会えるヨ」
夕焼けに染まる銀の髪を見上げて言えば、赤い目を瞬かせて彼は蕩けるように笑った。
「そうだね」
たったそれだけなのにあったかくて幸せで、神楽はこの恋が実ればいいと本気で思った。そうすればきっと、もっと幸せになれる。
みんなが、幸せに。