騒々しい隣人、10の悪行





テレビを見る習慣がないせいか、一人きりで静けさが支配していた俺の部屋に音が届いた。
ポロロン、ポロロン、バベロン

「・・・?(バベロン?)」

楽器にはあまり詳しくないが、ギター、だと思う。
合っているようで外れている音の羅列。
流れが続くと思ったら、時折ありえないくらいにテンポが変わる。
聞いていて飽きない、が、やっぱり煩い。

「また、隣か・・・」

うっるせー・・。
だが今日は深夜とも言えない夜十時。
音だって多分、テレビをつけてしまえば消えるぐらいだ。
俺が神経質過ぎるのかもしれない・・(前科がある分過剰になっている節はある)

『・・・〜♪』

「・・・」

『・・りら〜♪』

「・・・・・」

ははっ、歌い始めやがったコイツ・・・。
僅かな声を聞いて分かった、隣人の性別――男
ギターの音といっしょに少し調子ハズレな声は、結局一時間止まなかった。



02.下手糞な弾き語りギター