騒々しい隣人、10の悪行





今街中で聞く最新のモノから、一昔前に聞いた記憶のあるモノまで。
ガンガンと脳へ直接殴り込むように音が流れてくる。

『〜♪・・YO!YO!』

隣人はとてもノリノリで、思わず殺気が沸き起こる。
なんだ。
なんなんだコイツは・・・嫌がらせか?!
俺に対して喧嘩でも売ってんのか!

「そうか、そうだったか・・・それなら買ってやるぜコノヤロー・・!!」

今日こそは我慢ならない!
座り込んでいた床から音をたてて立ち上がる。
自覚のある凶悪な笑みを浮かべて玄関まで向かうが、ノブに手をかけたところで別の音がした。
隣の玄関が開いた音だ。

『ヅラァァァ!なっにしてやがんだてめえ!!』

『ぎ、銀と・・!』

『帰れアホ!人んチで勝手やってんじゃねえ!』

ドタン!バタン!ガコン!ガンガンガンガンガン!
鈍い音が色々鳴って、隣室はプツリと静かになった。
玄関先で固まったままだった俺は、そっとノブから手を離す。

「チッ・・」

今回は許してやるか・・・次はねえぞ、次は。



04.大音量ヒップホップ